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Peatix Inc. 代表取締役 原田卓先生「日本最大級のイベントコミュニティプラットフォーム:Peatix の起業からこれまでの軌跡」を開催しました

2023/01/31

講演会・学会

118日(水)18:00-19:00、今年度第8回目の未来型医療創造卓越大学院プログラム(共催:臨床研究推進センターバイオデザイン部門・医工連携イノベーション推進事業)FM DTS 融合セミナー Peatix Inc. 代表取締役 原田 卓 先生の講演会をオンラインにて開催致しました。
今回の講演では、原田先生の生い立ちから辿るPeatix起業の経緯、独自のビジネスモデル、そして今後のビジョンについてお話しいただきました。

音楽家のご両親の元で育った原田先生は、アメリカの大学を卒業後、音楽に携わりたいという思いからソニー・ミュージックエンタテインメントに入社されました。その当時、インターネットでの音楽配信が出現したことでレコードビジネスに大打撃が生じ、身をもってインターネットの力を感じられたそうです。しかし、業界全体としてこれを新しい可能性として取り入れない消極的な姿勢に幻滅し、その頃日本進出したアマゾンに音楽事業の責任者として入社されました。その後、アップルに入社しiTunesの日本上陸を担当されるなど、様々な事業の黎明期に携わってこられました。そのようなご経験の中で「自分で何かを立ち上げたい」という思いが募り、当時の同僚と共に2011年にPeatixを起業されました。

Peatixは「クリエーターやオーガナイザーが共有体験を通じてコミュニティーを形成・発展させることを支援する」というミッションのもとサービスを提供する会社であり、あくまでチケッティングはその一貫でしかないと捉えられています。この「個人のempowerment」をしたいという思いから行き着いたのがPeatixのビジネスモデルでした。Peatixと大手チケット会社との最も大きな違いは、メインの収益源がチケット手数料ではなく集客広告(Database Revenue)であるということです。イベントに参加したユーザー情報をもとにターゲティングを行い、イベントの集客を補助することで売り上げを上げるというPeatix独自のビジネスモデルについて詳しく解説していただきました。

今後のビジョンとしては、スポンサーシステムの確立に取り組んでいかれるとのことです。イベントを主催するユーザーが抱える悩みの種の一つに、活動資金調達の問題があります。そこで、現在はユーザーが主催するイベントに協賛企業をつけるというシステム構築に取り組んでおり、新たな形のマーケティング手法を生み出し、この協賛プログラムが本格的に立ち上がれば、さらにチケット手数料以外の売り上げが増大し、従来のチケット会社とは全く異なるビジネスモデルになっていくと語られました。

最後に、Peatixの社員の方々は、「個人で勝負をするアーティストをどのように支援できるのか」、「いかに社会に貢献するサービスを提供できるのか」ということを常にミッションとして意識し、誇りをもって事業に取り組まれていると締めくくられました。

講演後は学内外から多くの質問が寄せられ、活発な議論となりました。

本講演会は、卓越大学院プログラムに参加する学生の他、企業の方を含む幅広い領域から学内外401名の方々にご参加いただきました。

原田卓先生、ご講演ありがとうございました。

文責:元インターン(所属 工学研究科)岩本 空

 

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